自閉症児の考えていること

 分かりません、どう考えているのか?とくに言葉のない自閉症児。なので、まず、言葉のある子から類推してみます。
「お墓」「こいのぼり」などとドライブ中に車窓から見えると必ず言う子がいます。てことは、常に景色を見ている。そして編集機能が働きませんから、関連付けは、1対1にならざるを得ません。実際の「お墓」と「お墓」という言葉の一対一。決して「ああ、このあたりにはお墓がいっぱいあるんだな」などという「編集」はされません。だから、延々と「お墓」探しになるのでしょう。言葉による「常同行動」かな。
 紙を細かくちぎって、それをすくいあげては、ぱらぱらして落とすのを延々と繰り返す子がいます。ときに唸りながら。分かりません、何を考えて、あるいは、思い出して、感じているのか。だから想像ですが、何かストレスを感じそれを思い出し、視覚的に三昧状態に入り、それを忘れようとしているのかも。こんな常同行動は、一時的には、こころの安定を得られるかもしれない。だから、止められない。だとすれば、私たちは、もっと面白くて解ることがあるんだよと提示してあげたい。情同行動もいいけど、こっちはどう?というお誘い。